「クローゼット・スタジオ通信」その11   自宅でナレーション音声を録音 ~「宅録」のプロセス その3 ~

コムワークス「ボイスダイレクトサービス」登録ナレーター・中村ゆきこです。
「ナレーションの宅録」を中心とした、現役ナレーターならではのあれこれ・現場の臨場感あふれる(?)こぼれ話などをお伝えする「クローゼット・スタジオ通信」。
今回もどうぞおつきあい下さい。
今回も「ナレーションの宅録」のプロセスを大公開、
合わせて「ご発注のコツ」も織り込みつつ・・・。
続・成功のための「宅録ナレーション原稿作成のコツ」!
前号では、
・ルビ(読み仮名)
・アクセント
・・・のご指定基準についてご紹介しました。
くどいようですが、
「良きに計らえ(=現場ナレーターにお任せ!)は、失敗の元」!
短納期で高クオリティのナレーション音声を制作させていただくために、
より良い作品をご一緒に作り上げるという「思い」を、
「原稿への詳細指示」という形でお示しいただけますと幸いです。
◎宅録ナレーターの「原稿チェック」 ~読み方・アクセント編その2~
   ~ ~ ~ 「読み方」ご指定の基準 詳説 ~ ~ ~
前号では、「当用漢字以上の漢字」「人名」「地名」「社名」「商品名」
には「ルビ(読み仮名)」指定をいただきたい、とご紹介しました。
つまり、「かなりの割合の名詞」となります。
ほぼ、「固有名詞」と言い換えられると思いますが。
「貴社、貴業界のことを全く知らない高校生」に読んでもらっても、
理解できる(=漢字の読みという点では戸惑わなくて済む)文章・・・
この辺りを基準と考えていただければ、間違いありません。
特に人名・地名は、
「この表記で、こう読むとは・・・」という、「まさか!」が多々ありますので、
要注意項目と言えるでしょう。
   ~ ~ ~ 「アクセント」ご指定の規準 詳説 ~ ~ ~
こちらも前号では、
「地名」「社名」「商品名(業界専門用語を含む)」がご指定規準とご紹介。
日本語の発音には、ある一定の法則があります。
ナレーターは、
いつでも高クオリティのナレーション音声をご提供させていただくために、
そういった文法的知識の習得はもちろん、
発声・発音の訓練や、新語などに対しても知識を広げ研鑽を続けています。
はじめて接する言葉に対しても、
自分のこれまでの知識や経験の蓄積から、
「この言葉は、こう音声化するのかな」と推測し、カンを働かせます。
この方法で、かなりの割合でOKをいただくことが多いです。
(その「カンの鋭さ」が、ナレーターの実力の一つ、かもしれません・・・)
が、しかし!
「地名は、地域での発音(ローカルアクセント)で読んで欲しい」
「社名はこのアクセントで」
「商品名は業界特有のアクセントで読んで欲しい」
などといったご希望は、あらかじめのご指定が必須、となります。
「こっち(発注元)ではみんなわかっているから、ナレーターもわかるだろう」
とは、お考えいただかず(!?)、
原稿作成後は、できるだけ第3者に目を通していただくことがおすすめ。
しかも、色々な立場の複数の方々に、です。
(この場での「第3者」は、社内の別部署や、
 原稿執筆ご担当様の中高生のお子様・・・などが良いかと。
 もちろん情報漏洩にはご注意いただいて!)
「わかりやすさ」を客観的に判断するワンステップを踏んでいただくだけで、
その後の進行が劇的にスムーズになること、請け合いです!
今回の「クローゼットスタジオ通信」はこの辺で。
次回もよろしくお願いいたします! 
中村ゆきこでした。
https://sharakubin.com/info/nakamura12/