【写楽便り345号】4K対応ネットワークカメラの検証

━━━【写楽便り345号】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇◆ 4K対応ネットワークカメラの検証 ◇◆
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┃■■■写楽だより No.345 INDEX■■■
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┃1.【インフォメーション】
┃ 4K対応ネットワークカメラの検証
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┃2.【豆知識】
┃ 「H.264」と「MJPEG」の基礎知識
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┃1.【インフォメーション】
┃4K対応ネットワークカメラの検証
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ネットワークカメラのモデルでも各社より4K対応モデルが揃いつつあります。
今回はAXIS社のP-1428EとDAHUA社のIPC-HFW4800の2台の4Kカメラを取り寄せて
検証してみました。

4Kカメラのメリットは、1台で広範囲をカバーできて、必要に応じて一部をズーム
アップしても比較的きれいな映像で見ることができる点です。
複数台のカメラを設置するよりもトータルコストは安価に抑えることが可能です。
このあたりは、あたかも複数台のカメラ映像のように表示できる魚眼カメラと
同じようなメリットがあると思われます。

画質は?というと当たり前ですがHDカメラより高精細に対象物をとらえることができ
比較的離れた場所にある対象物を識別するのもより簡単になるでしょう。
ただ少し残念だったのはIPC-HFW4800は焦点の調整が出来なかったところです。
比較的広範囲に焦点はあってはいますが、少し離れたところでは若干焦点がぼやけぎみ
の感じがあり、ちょっと調整したいなぁという感じでした。

カメラのマネジメントはNVRとVMS(Axis Camera Station,QNAPのSurveillance Station)で試してみました。
NVRやVMSは聞きなれない単語という方も多いと思いますので補足させていただきますが
NVRは一言でいうとネットワークカメラの映像を録画するレコーダーデッキという
イメージでよいと思います。VMSはPCで動かす、ネットワークカメラ用ソフトウェアで
カメラの登録や収録設定などを行うためのものです。

NVRはどちらのカメラも繋ぐだけで簡単に運用を開始することができました。
Surveillance StationではIPC-HFW4800はモデルとしてリストにはなかった
のですが、近いモデルを選択することで手動登録が可能です。P-1428Eは製品リストに
存在するため、半自動で登録が可能です。Axis Camera Stationについては当たり前です
がP-1428Eのみ対応で、IPC-HFW4800は登録できませんでした。

NVRはAsk Trading社のRD-NF4208-8P-4Kを使用したのですが、とても操作性がよく、
接続するだけですぐに映像を見ることができて簡単に運用を開始できるので
自分でセッティングを行う方などには最適なモデルといえるでしょう。

当社では、クラウドサーバーやNASでの運用を推奨しているので普段NVRを提案する
ことはあまりありませんが、家電的なNVRの方がPCベースのシステムよりも好みという
方はいらっしゃいますので、そのような方にはお勧めできるモデルと感じました。

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┃2.【豆知識】
┃「H.264」と「MJPEG」の基礎知識
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「H.264」はよく使われるコーデックですが、一言でいうと高い圧縮率が特徴です。
映像自体に動きがあるかないかで、帯域がかなり上下にぶれるため必要なストレージ
容量を見積にくいという点もあります。ただかなり高い圧縮率のためそれでもH.264
を選択するメリットはあります。

H.264の仕組みとしてはキーフレームとも呼ばれるIフレームとその間を補完する
Pフレームというもので成り立っています。Iフレームと次のIフレームまでに
含まれるPフレームの数は設定で変更可能です。GOV長やGOP長と呼ばれるこの設定
は数値を高くするとIフレーム間のPフレーム数が増えるため、画質が下がります。
特に動きの多い被写体がメインの場合はこのGOV長を短めにしておかないと
思った以上の品質劣化となる場合もあります。逆に動きの少ない被写体の場合は
帯域を下げるためGOV長を長くしておくのが設定の基本です。

H.264のデメリットとして、エンコード/デコードする際に比較的高い負荷が
かかるという点があります。圧縮率が高いので、圧縮するのも戻すのもそれなり
に手間がかかるというのは考えてみれば当然ですよね。

「MJPEG」はシンプルな仕組みです。動画を1枚1枚の静止画として取り扱うため
必要な帯域やストレージ量を正確に見積ることが可能です。圧縮率をあげると
帯域は小さくでき、その分画質は劣化します。フレームレートという概念で秒間
あたりの静止画数を設定します。小さくすれば映像はガクガクした感じになります
がデータ量を抑えることが可能です。

他にもさまざまなコーデックはありますが、上記のように結構な違いがある
場合もあり用途に応じて最適なコーデックは異なります。
ネットなどで調べるとかなり詳細な情報がありますので何となく使うのでは
なくある程度理解して使用するとよいでしょう。

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